LIFEストーリー#3 “We are what we behave.”〜私たちは、行動から作られている〜
ヘルスケア・ビジネスプロデューサー遠藤のこれまでの歩みを紹介するLIFEストーリー#3。
全5回のうち折り返しとなる#3は、前回に引き続き家族のお話を。
#2では祖父母とのエピソードを紹介しましたが、今回は両親のお話です。
端から明るくないエピソードになってしまいますが、私は25歳〜27歳の頃に、家族を3年連続で亡くすという経験をしています。
祖父の1周忌を過ぎて間も無く祖母が急逝。その直後に発覚したのが父の癌。見つかってからはあっという間でした。胆管細胞癌という癌で、臓器の外側にできたため自覚症状が出にくく、見つかったときには腹膜全体に転移している状態。宣告された余命は6ヶ月〜5年。人生の終わりを急に告げられる恐怖を大学病院の診察室で父と母とともに味わいました。その後、手術と抗がん剤治療の甲斐なく父は急速に弱っていき、発見から7ヶ月ほどで他界しました。
さらに数年後に母にも癌が見つかります。その話を聞いた時は、父の苦しんだ姿と恐怖が頭に浮かび、戦慄が走りました。幸い早期発見で手術と治療が奏功し、今も元気に暮らしています。
両親を含め我が家では、“不健康な生活”は送っていなかったと思います。
食事の栄養バランスも気遣っていましたし、タバコを吸う人もいませんでした。
しかし、結果的に健康は害され、父はその命に若くして幕を降ろすことになりました。
数年後にふと振り返ったのです。
「不健康にならないように気をつけていても、健康は失われてしまう。それならば、もっと好き勝手に食べたいものを食べて、キツい運動なんかしないで、楽に生きたっていいんじゃないか?」
そんな前提に一度は立ってみましたが、これを是とすることはできませんでした。
私たちのカラダは(遺伝や先天的なものを除いて)、私たちが食べたものや、とった行動でしか作っていくことはできません。
栄養学の世界では“We are what we eat.(私たちは、私たちが食べたものでできている)”という言葉があるようですが、もう少し視野を広げてみると“ We are what we behave. (私たちは、私たちの行動(選択)でできている)”のだと思います。
“カラダ”は私たちが生きる上で乗り換えることも、ましてや乗り捨てることもできない乗り物です。日々のメンテナンスや、入れる燃料の質や、運転方法が車体に現れます。
単純に見た目(スタイルなど)だけの問題であれば、それは自由なのかもしれません。
しかし、その乗り物が故障すれば自由に動き回ることはできなくなります。不自由さが付きまといます。するとさらに、そのサポートに家族や仲間の力を借りる必要も出てきます。なんとか動ける様にするための修理にお金もかかってしまいます。またそれによって本来は自由に使える時間も失うことにもなります。
良いことなんてゼロ。不都合と負担と不自由さばかり。
そう考えると、やはり自分の欲求を最優先に行動を選択し、カラダ(健康)をないがしろにすることはできません。
話を“両親の健康”に戻します。
なぜ両親のカラダは病魔に襲われることになったのか?
たどり着いた結論は、“自分のカラダの声”に気づける状態ではなかったということ。
きっとカラダは変調を来たしたときには、何かしらのサインを送っていたはずです。
そのサインに気づけなかった(気づくのが遅れた)。
その原因は“不健康な生活”ではなかったが、“健康的な生活”でもなかったからではないか。
栄養バランスなどには気をつけていたものの、化学調味料や添加物まで気を配れていただろうか?裕福ではなかったため共働きによる負担やストレスのケアをできていただろうか?水はちゃんと飲んでいただろうか?etc…
気づかぬうちにカラダへの負担が蓄積していた可能性以外はなかなか考えにくいのです。
徐々に変わっていくカラダの声に耳を傾けるのは簡単ではありません。
日々のちょっとした意識が時間とともに大きな差になってきます。
だからこそカラダを大切にする行動習慣と意識を大切にしてほしいと思いますし、自分自身もそうしています。
そのためには、正しい考え方と深い知識と効果的な実践方法を知る必要があるのです。
運動機会提供サービス([フィット・リブ])を展開しているのもその一つ。
正直なところ、運動なんて最後でもいいと思っています。
大切なのは自分のカラダと向き合う時間を持つこと。
そのための軽運動機会や知識を得るのに役立ててほしいと願い事業をおこなっています。
今後は、より自分のカラダの声に耳を傾ける意識や機会を提供し、実践する方法までお伝えするサービスに活動を広げていきたいと考えています。
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#3 “We are what we behave.”〜私たちは、行動から作られている〜
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